理学療法士の実習はきついのか?

理学療法士を目指そうと思っている方たちにとって、恐らく一番気がかりなのが実習でしょう。

“理学療法士””実習”と検索すると、”辛い”とか”パワハラ”などのネガティブワードが関連キーワードにたくさん出てきます。

詳しく知りたいと思って、先輩療法士たちのブログや知恵袋などの体験談を読んだ結果、不安でいっぱいになってしまったという方も多くいらっしゃることでしょう。

そんな皆さんの気持ちを少しでも軽くしたいと思い、この記事を書きました。

レポート地獄って本当?

実際に実習を経験された方たちの体験談を読むと、毎日徹夜で何十枚もレポートを書いたとか、深夜までバイザー(臨床実習指導者)にダメ出しされたなどの過酷エピソードが散見されますが…

これから理学療法士を目指す皆さんが実習で同じような目に遭うことはまずないでしょう。

というのも、現在はカリキュラムで臨床実習に時間制限のようなものがあります。実習時間外の学習時間も含めて週45時間までとされています。

実習先が8時間勤務の病院だとすれば、週5日出た場合、家に帰って勉強できる時間は週5時間、1日に置き換えると1時間未満ということになります。

もしバイザーが学生に大量の課題を出そうものなら、学校の先生は血相を変えてその病院に駆けつけてくるでしょう。

また、バイザーになれる理学療法士の条件も昔より厳しくなっています。

以前は、3年目の理学療法士がバイザーになっていましたが、今は実務経験が4年以上(臨床5年目から)の理学療法士しかバイザーとして学生を受け持つことはできません。

そして、バイザーとして学生を担当するためには、臨床実習指導者講習会というものを受講しなくてはいけません。

これは、2時間そこらで終わる講習ではなく、2日間にも及ぶかなりハードなものです。

バイザーが学生を精神的に追い込んでしまう、という事態を避けるために、指導者はどうすればいいかといったことをみんなで話し合ったりします。

このように現在は、学生よりもむしろ指導者側の風当たりが強くなっているので、ネット上に書き込まれているような極めて過酷なエピソードは、ほぼ昔話だと思って聞き流せばいいと私は思います。

バイザーとの人間関係は?

実習で一番、ネックになるのは、やはりこの人間関係でしょう。

バイザーも一人の人間ですから、学生との相性の良し悪しはもちろんあります。

私は、バイザーとは全く合いませんでした。

なかには、バイザーと意気投合して友達のような関係になる人もいますが、それは非常に珍しいケースと言えるでしょう。

皆さんに覚えておいてほしいのは、バイザーとは長くてもわずか2ヶ月間の付き合いだということです。

婚活ではないので、相性の良し悪しはそこまで重要ではないと私は考えます。

バイザーに嫌われたら、実習が不合格になるのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、バイザーにそんな大きな権限はありません。

たとえバイザーに嫌われても、実習さえ休まなければ大抵は何とかなるものです。

助けてくれる先生や仲間の存在

それでも、実習がつらいと感じる時は何度もあると思います。

そんな時に頼れるのは、学校の先生仲間たちです。

学校の先生たちは、実習地訪問といって実習先の病院を訪問し、バイザーや学生と面談を行います。

もしあなたが実習先の病院で悩みを抱えているのなら、親身になって話を聞いてくれるでしょう。

ごくまれに学生に追い打ちをかけてしまう先生もいますが、大抵の場合は学生の味方になってくれます。

また、仲間の存在も大きいでしょう。

いつも愚痴を聞いてくれる友達がいたからこそ実習を切り抜けられた、という先輩理学療法士たちも多いはずです。

実際、実習を途中でリタイアしてしまう原因として多いのは、つらいと感じた時に誰かに相談できず、一人で抱え込んでしまうというケースです。

バイザーが厳しかったわけではなくても、自分はダメだと思い詰めて実習を続けられなくなってしまった人たちを何人も見てきました。

確かに臨床実習というのは極めて特異な環境であり、いつもの精神状態でいることは難しいでしょう。

とはいえ、実習は決して攻略難易度激ムズのクエストではありません。

私が過去に出会った実習生たちの中には、見学中に毎回、居眠りしていたり、初日から寝坊してきたり、仮病を使って野球を観に行ったりしていた学生もいましたが、みんな実習を通過して今では理学療法士です。

もちろん、実習をなめてもらっては困るのですが…

裏を返せば、実習は普通にやっていれば難なく通過できるものということです。

この記事を読んで、理学療法士を目指す皆さんの気持ちが少しでも軽くなったなら幸いです。